【令和2年4月10日追加】新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金の特例措置の追加について
皆さんこんにちは。なにわの社労士べーやんです。
以前のブログで2回、新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金の特例措置に
ついての記事をアップしましたが、令和2年4月10日に更に特例が追加されました。
今回はこの4月10日に追加された内容についてお話させて頂きます。
(本記事は令和2年4月10日時点での情報を基に作成しております)
尚、今回の新型コロナウイルスに関する雇用調整助成金の特例措置に関して
過去の記事は以下をご参照ください。
新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金の特例措置について(長文です) - なにわの社労士べーやんの徒然日記
【令和2年3月10日追加】新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金の特例措置の追加について - なにわの社労士べーやんの徒然日記
特例の内容
4月1日から6月30日までについては「緊急対応期間」として、
この期間について以下の特例措置が実施されます。
では、それぞれについて見ていきたいと思います。
1.助成率の引き上げ
助成金の助成率が以下の通り引き上げされます。
中小企業 2/3 ⇒ 4/5
大企業 1/2 ⇒ 2/3
さらに解雇を行わない等、一定の要件を満たす企業の助成率は以下になります。
中小企業 9/10 大企業 3/4
また、休業期間中に教育訓練を行った場合の加算金についても以下の通り
引き上げされます。
中小企業 1,200円 ⇒ 2,400円
大企業 1,200円 ⇒ 1,800円
2.生産指標の要件緩和
計画届の提出があった月の前月と1年前の同じ月の生産指標(売上等)が
前年と比べて10%以上の低下が必要でしたが、5%以上の低下でよくなります。
3.助成金の対象労働者の拡大
これにより、ほとんどの労働者が助成金の対象者となります。
4.事後提出の可能な期間の延長
計画届の事後提出が可能な期間の締切日が5月31日⇒6月30日に延長されます。
5.残業相殺の停止
従来は支給対象となる休業等から時間外労働等の時間を相殺して支給していた
残業相殺が当面停止されます。
6.短時間休業の要件緩和
従来は短時間休業(1日の所定労働時間の一部(1時間以上)を休業)については
全社一斉(正確には雇用保険適用事業所単位で一斉)に行う必要がありましたが、
部門単位、店舗単位ごとなど、一部の短時間休業も対象となりました。
7.その他
●教育訓練の範囲の拡大(オンライン教育もOKになるなど)
●支給限度日数(1年100日)とは別枠で利用可能
●休業規模要件の緩和
等の措置が実施されます。
申請書類の大幅な簡素化
今回、雇用調整助成金の早期の支給にあたり、企業の申請手続きの負担の軽減および
国の支給審査事務の迅速化を図るため、申請書類の大幅な簡素化がされます。
具体的には
●記載事項の削減
従来は73事項あった項目を38事項に削減
●記載事項の簡素化
例えば、従来は各労働者の日ごとの休業等の記載が必要でしたが、それを簡素化し
合計日数の記載のみで可能となりました。
●添付書類の削減
例えば「履歴事項全部証明書」「確定保険料申告書」など、従来必要であった
添付書類が一部提出しなくてよくなります。
最後に
今週の私は、顧問先からの雇用調整助成金の相談や打ち合わせ業務で忙殺して
いました。そして経営者の方々の悲痛な声を聞いておりました。
今回のこの特例措置で少しでも多くの企業が助成金を受給して、この現状をなんとか
耐えていってほしいと切に願っております。
私自身もコロナウイルスに感染しないように最大限の注意を払いながら
顧問先のお力になれるように日々頑張っていきたいと思っております。
本記事の情報が皆様のご参考となれば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!